14年総会「グループディスカッション」B2

ホーム お知らせ 何って? Q&A 講演録 協力医訪問

【硝子体手術と白内障手術】
  私は硝子体手術のときに白内障の手術を受けませんでした。その時点では、水晶体はまだクリアですと言われたのですが、硝子体手術後は、「白内障になる時期が早まりますよ」と言われました。硝子体手術後、白内障手術をするまでに、最低どのくらいの期間を空ければよいですか。
 一般に硝子体手術後の白内障手術は、半年以上空けた方が良いと言われています。それは硝子体手術によって眼が疲れていますので、引き続いてやると、眼の負担が大きいからということですが、白内障の進行具合によっては、もっと早くやることもあります。

 白内障は50才頃から起こってきますが、特別な原因がなければ、そんなに急には進行しません。例えば1年経って0.7が0.5に落ち、もう一年経ったら0.5が0.3に落ちるというようなぺースです。0.3になっても、さらに視力が落ちるまで、持つ方もいます。日常生活に不便を感じるかどうかで、白内障手術の時期を決めますが、感じ方には個人差があります。早くやらなければいけないということはありません。

 近視が進行して行く白内障は核白内障と言います。水晶体の中に、もう一個水晶体ができるような濁り方をしてきます。近視がどんどん進行して、硝子体手術をしたほうの眼だけ、手元にピントが合ってくる、そういう進行の仕方をします。しかし両眼の視力に差がある場合でも、その状態に自然に慣れ、片眼ずつ器用に使い分けている方もいます。この状態をモノビジョンといいます。片方の目で近くが見え、もう片方で遠くが見え、かえって便利だからと、手術を待つ方もいます。

 硝子体手術をすると、何故白内障が進行しやすくなるかと言いますと、硝子体の中に、アスコルビン酸というビタミンが入っており、そのビタミンが白内障から眼を守っているからといわれています。硝子体手術をすると、そのビタミンを一緒に取ってしまうため、水晶体が酸化ストレスを受けやすくなり、白内障が進行していきます。硝子体手術をしている方は、50才から60才くらいになってくると、かなりの確率で、白内障になってきます。アスコルビン酸はビタミンCのことですが、ビタミンCを飲んでも眼の中まで行かないので、白内障の予防はできません
【打撲による網膜剥離1】
 網膜剥離の原因について、未だに自分で納得できないものがあります。当然加齢による後部硝子体剥離の結果、起こったのであろうと思うのですが、思い当たることは、8ヶ月前に電柱に強くぶつかったことです。そんなに長い期間を経て、打撲が網膜剥離の原因になることがあるでしょうか。
 可能性としてはゼロではないですが、普通、外傷性の網膜剥離は、打撲して網膜が腫れあがり、網膜が薄くなって孔が開いて剥がれるという過程が、だいたい2〜3か月以内に起こってきます。孔を診たら、これが外傷によるものか、だいたい区別がつきます。

 普通の網膜剥離は、格子状変性という網膜の弱いところに孔が開きます。打撲による網膜の孔は、不規則な形をしていたり、周囲の網膜が腫れていたりします。網膜が打撲の衝撃を受けると、脳震温と一緒で、網膜振盈症(もうまくしんとうしょう)を起します。網膜が腫れ、その後で網膜が薄くなり、色素が沈着してまだらな感じに色が変わってきます。このような症状があると、外傷性と判断しています。
【打撲による網膜剥離2】
 運動をしていて、眼を押され、翌々日に出血してしまいました。これが網膜剥離の引き金になっているのでしょうか。
 可能性はあると思います。軟式のボールがバットに当たると変形するように、眼は押されると変形します。そのとき、硝子体が変化して、硝子体剥離を起こしやすくなり、網膜剥離に繋がることがあります。ですから眼を押されたり、打撲したりすることは避けた方が良いです。
【レスキュラ点眼薬】
 父は網膜剥離の手術後1年経ってから、眼圧が上がらないようにと言われ、レスキュラ点眼薬を点すようになりました。眼圧は10から11で、医師からは「細胞の安定のため」と言われているそうです。この薬を点すと沁みるようですので、どの程度必要なものか、お尋ねしたいと思います。
 レスキュラというのは緑内障の目薬で、眼圧を下げる薬です。最近レスキュラには、網膜の細胞を元気づける保護作用があることが報告されています。

 またこれはハッキリ言えないのですが、レスキュラを点すと、網膜の血液の流れが良くなるらしいとも言われています。10から11という眼圧は、正常の範囲ですが、眼圧が高くなくとも、緑内障は日本人に多いので、視野検査をして何か異常があるから、予防的に出しているという可能性はあります。

 緑内障でなければ、網膜の血液の流れを良くするため出されているのだと思います。術後は見えにくさを感じていらっしゃるようですが、血流を良くすることで、少しでも視力を良くしてあげたいと、オプション治療として行われているのではないかと思います。

 効果を期待するのであれば、ずっと濃度を保たなければいけません。1〜2回抜いても構わないのですが、あまり抜かすと効果がなくなってしまいます。最近は網膜色素変性症という遺伝性の難病に、レスキュラが効くのではないかという報告が出ています。緑内障の点眼薬なのですが、網膜の細胞を保護する作用があるらしいという点で、最近注目されています。
【瞳孔の大きさ】
 
 検査前に瞳孔を開くのですが、開いた感じに違和感があり、その後時間が経っても、あまり大きさが変わりません。
 
 手術の侵襲で、瞳孔を開ける筋肉と縮める筋肉が、弱ってしまうことがあります。あるいは、眼内レンズの表面に虹彩(茶色目)がくっ付き、動かなくなってしまうこともあります。瞳孔の大きさが原因で、見難くなっている方は多いですが、それを治すのは難しいです。神経が障害されたため、開いたまま、あるいは縮んだまま固定していることもあります。

 瞳孔の大きさは大事なのですが、見逃されている方が多いです。目薬で戻る場合もありますが、あまり大きいと、手術で瞳孔を縮小させることもあります。(会報第243号から転載)
BACK


Copyright(C) 2017-2018 網膜剥離って何? All rights reserved.