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【ヘルペス性ぶどう膜炎】 |
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今年1月にヘルペスが原因で、ぶどう膜炎になり、今もステロイドの内服薬5ミリを2日に1回、ステロイドの点眼薬を1日4回、ゾビラックス眼軟膏を1日2回処方されていますが、なかなかよくなりません。こんなに時間がかかるのでしょうか。 |
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ヘルペス性ぶどう膜炎とは、ヘルペス・ウイルスによって、眼の中のぶどう膜(虹彩・毛様体・脈絡膜)に起こる炎症です。ヘルペス・ウイルスは、帯状庖疹を起こすものとして知られています。視力が戻っても、薬が切れない状態というのは、リバウンドが恐いのではないかと思います。
よくなったからといって、炎症を抑える薬を急に止めると、また病気の勢いが出てきます。薬を1日おきにしたり、3日に1回にしたりして、慎重に離脱を図っているのだと思います。ヘルペス性のぶどう膜炎はリバウンドすると、薬が効きにくくなり難しくなります。
ヘルペス・ウイルスはかなりの人が体の中に持っていますが、ある人には激烈なぶどう膜炎を起こし、ある人にはタイプの違うぶどう膜炎を起こし、何も起こらない人もたくさんいます。人の持っているヘルペス・ウイルスは、なぜか神経組織と親和性が強く、神経組織に潜んでいて、何かのきっかけで暴れ出します。
一度治癒しても、潜伏していて再発を起こすこともよくあります。軽症例もあれば、重症例もあり、ある程度重いと医師は治療に慎重になります。同じような症状でも、自分の抵抗力だけでよくなってくる人もいます。 |
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【強度近視と眼の霞】 |
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現在66歳。元々強度近視で、32歳のときに物が当たり、網膜剥離になりました。50歳のとき両眼白内障手術をしました。白内障の手術後、視力は1.2と1.0でしたが、1年ぐらい前から、朝起きたときは比較的クリアに見えるのに、2〜3時間経つと霞みがかかったように見えにくくなるという状態です。
通院している眼科では原因はわからないと言われ、セカンドオピニオンを受けたほうがいいか悩んでいます。 |
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実際に眼を診察させていただかないと何とも言えないのですが、何も病気が無くても、網膜の神経組織は日々脱落していきます。これは万人に起こっていることで、デジカメで言えば画素数が落ちていくようなものです。
若いころの見え方と歳を取ってからの見え方は、白内障になって濁りがあるから悪くなるのでは無く、網膜自体の神経の働きが落ちて、鮮やかさも欠けていきます。一日のうちになぜ波があるかは、条件が一人一人違うので、難しいところです。
強度近視であるということを考えると、近視の度がさらに進んできたのではないかと思います。強度近視の人は眼軸(眼球の前後方向の長さ)が長いのです。眼軸の伸びはある時点で止まるわけではなく、白内障手術後、60歳代という年齢を考えると、眼軸がさらに長くなっている可能性が考えられます。
それだけ眼球が伸展していますから、網膜もそれに従って薄くなっていき、視力低下につながります。これは病的なことではなく、強度近視の方の一つのパターンで、50代・60代の女性の体の変化に伴い、この時期を境に、またもう一段階近視が強くなることがあります。
すると網膜が薄くなり、黄斑部の神経の働きが落ちて、見えにくくなってきます。霞が強くなって来たことの原因には、近視の度が進んだことが考えられますが、それが直ぐ網膜剥離につながるわけではありません。 |
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【ドライアイとムチン】 |
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ドライアイにムチンの入った目薬がよいと聞いたのですが。 |
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瞼の裏側、白目の表面の結膜に杯細胞(さかずき細胞:goblet cell)という細胞が豊富にあり、そこがムチン(mucin)という粘液を出しています。粘液が無いと、涙という水分は眼の表面にうまく乗っかりません。そのため、ムチンを作る働きが落ちることによって、眼の表面の水分が疎らになり、見え方の質が落ちるというのが、ムチンの欠乏によるドライアイの一つのパターンです。
ムチンの産生を促進する目薬ムコスタが、昨年発売されました。本来胃薬で、胃の粘膜を防御する薬の仕組みを、眼の粘膜を防御する目薬に使いました。ムチン欠乏型ドライアイかどうかを測るのは、一般のクリニックでは無理ですが、間接的証拠を探すことはできるので、その証拠
をもとに薬を処方します。 |
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【瞼が閉じてしまう】 |
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私は緑内障で、4〜5年前から病院にかかり、目薬を何種類か処方されています。2〜3年前から、テレビの画面を見るときや、昼間屋外にいるときに、眩しくて、左眼の瞼が落ち、閉じてしまいます。
主治医には眼瞼痙攣ではなく、白内障だからと言われましたが、視力1.0なので、白内障手術はまだ早いということです。緑内障の薬が原因か、ストレスなのか、セカンドオピニオンを受けたいので、紹介状を書いてもらいたいのですが、言い出せません。 |
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診察しないと確かなことはわかりませんが、瞼が開けにくいのは眼瞼痙墜ではなく、緑内障の目薬のせいでもないと思います。眼を開ける筋肉の力が伝わりにくくなる病気があり、そのため眼瞼下垂になっている可能性が考えられますが、その場合専門医が検査をしなければ、診断を確定できません。
今は以前に比べて、セカンドオピニオンを受けるハードルは下がっており、私も患者さんに頼まれることがよくあります。遠慮せず、はっきりおっしゃった方がよいと思います。無駄な検査を繰り返さないためにも紹介状はあった方がよいです。 |
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