一つは核が固くなりやすいことです。現在の手術法は超音波手術で水晶体を超音波で砕いて取り出す方法です。核が固いと時間がかかり、砕いた破片が目の中に飛び散って角膜を傷つける恐れがあることです。
もう一つは剥離が再発する率は普通と変わりません。が、水晶体の膜だけ残すのが、たまに破れたりすることがあります。すると目の中が不安定になって剥離が起きる率が高くなることです。白内障は進行性ですから、いずれは手術することになるわけですが、それでも本人が不自由になったらやるということでよいと思います。また剥離が起きたら、その時は剥離の手術をすることにはなりますが、その率はさほど高くはありません。 現在あなたの目は、良いほうと手術眼とのバランスが極端のようですが、もし白内障の手術をすれば人工レンズを入れることで左右の目のバランスは今よりは良くなるはずです。 白内障手術をすると必ずよく見えるようになりますかと聞かれますが、必ずしもそうではない。その人の目に白内障以外の病気がなければ、もちろんよく見えるようになります。残念ながら年を取られると、いくつか合併症をもたれる場合があり、その時は白内障を治しても、他の合併症のために視力が疎外されることがあるからです。しかし視野が明るくなることは確かです。
この薬は動物実験では確かに効果が証明されているし、理論的にも、濁りを防ぐ成分が入っている事は確かです。ですから白内障が治りはしないが、抑制することはできます。つけないより、つけた方がややいいと、患者さんに説明しています。進行にブレーキがかかると思います。 ところで、現在アイボンといって目を洗う薬があります。これはあまり勧められません。正常な涙もみんな洗い流してしまうからです。もともと涙には目の保護や油分などが入っているのに、それをみんな洗い流してしまうのは、涙に保護されていた角膜を傷つける結果になるからです。またこの薬には防腐剤も入っていて、それが障害になるのです。涙こそ自然の一番良い目薬です。だから無闇に薬を使うのは控えたほうがいいでしょう。
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